はじめに
水晶体は瞳の奥にある透明な円盤状の器官で、眼の中でカメラのレンズと同じ働きをしている部分です。この水晶体という部分が濁って視力が低下する病気が白内障です。この白内障は視力低下をきたす病気のうちで最も多いものですが、手術によってほぼ元通りに治すことができます。
昔は濁った水晶体を取り除くだけでしたので術後に度の強いメガネが必ず必要となりましたが、現在は眼内レンズという小さいレンズが眼の中に入りますのでほぼ正常と変わらない見え方に治すことができます。眼内レンズを入れるようになって、白内障手術の治療効果が従来よりいっそう上がるようになりました。
眼内レンズとともに、白内障手術そのものも、大きく進歩してきました。たとえば、小さい傷口から超音波装置を使って水晶体を取り除き元々水晶体のあった位置に眼内レンズを固定する方法―超音波白内障手術―が行われるようになってきました。
わが国においては、1985年頃より眼内レンズ挿入術が、普及しだしましたが、1992年4月より眼内レンズが保険適応となり、今ではどなたにもこの手術の恩恵を受けていただけるようになりました。